以前の記事(https://j-acca.com/cpd/)にて、CPDではほとんどのメンバーが 年間 40 単位を完了させる必要がある旨をご説明しましたが今回はタイトルにもあるとおり、どのような活動がCPDの単位としてカウントされるのかもう少し詳しくみていきたいと思います。
4つのルート
①単位(ユニット)ルート
独自の CPD を計画して組織する場合は、これが最適なルートです。
毎年、次の内容からなる CPD の関連する単位を合計 40 完了することになります。
少なくとも 21 の検証可能な単位。そして最大 19 個の検証不可能なユニット。1 ユニットは 1 時間の開発に相当します。
学習活動が自分のキャリアに関連している場合、学習活動は検証可能な CPD としてカウントされます。学習活動を職場でどのように活用したかを説明でき、学習活動を完了したという証拠も提供できる必要があります。
検証不可能な CPD は、特定の学習成果や目的とは関係のない、読書や研究などの一般的な学習です。検証不可能な CPD については証拠を提出する必要はありません。
繰越単位
毎年 21 を超える検証可能な単位を完了した場合、これらの追加単位のうち最大 21 を次の CPD 年度に繰り越すことができます。MBA やその他の資格を取得するために集中的に勉強している場合、これが起こる可能性があります。残念ながら、検証不可能なユニットは繰り越すことができません。
②パートタイマー
CPD 年間の雇用時間が 770 時間以下 (週あたり 17.5 時間に相当) であれば、パートタイムまたはセミリタイアのルートに従う資格がある可能性があります。これは、1 年の特定の時期にのみ職場で活動している場合にも当てはまります。
この場合、検証不可能な CPD を 19 単位完了することになります。
③ACCA認定雇用者ルート
雇用主によっては、独自の学習および能力開発プログラムを提供しているところもあります。
承認された雇用主の専門能力開発の承認を取得している雇用主で働いている場合は、その雇用主の従業員能力開発プログラムに従って CPD を完了することができます。
④IAFCボディルート
他の専門的な会計団体のメンバー(IFAC)でもある場合は、CPD プログラムを選択できる可能性があります。
カウント対象の活動
カウント対象の活動には、コース、仕事ベースの学習、およびオンライン学習が含まれます。CPD としてカウントされるさまざまなタイプのアクティビティについては以下のようなものがあり、学んだことが自分の仕事や将来のキャリアの願望に関連している場合、 CPD としてカウントされます。
ウェビナー
オンラインコース
ポッドキャスト
オンライン記事
仕事で学ぶ
対面コース
委員会/パネル/ディスカッショングループ
追加の資格
指導関連
出版物や技術記事
CPD を実行する方法
①ACCAが提供するCPD リソース ファインダーを使用すると、近くのイベントやコースを検索したり、キャリア パスに関連する記事、e ラーニング、ウェビナー、研究、資格にアクセスすることができます。
<CPDリソースファインダーでの検索結果イメージ>
②専門能力開発の承認を取得している ACCA の承認雇用主で働くことも、仕事を通じて CPD 要件を達成するもう 1 つの方法となります(ACCAのホームページから承認済の雇用主を検索することができますが、日本企業はほとんどないと思われます)。
③practical experience supervisor(実務経験スーパーバイザー)になることもCPD単位を獲得する1つの方法として存在します。これは、試験合格後、正式にACCAメンバーに登録するには、ACCA 資格の実務経験要件 (PER) を満たすスーパーバイザーが必要になりますが、ACCA メンバーとして、当該研修生と緊密に連携することを条件として、研修生の 1 人に対する実務経験の監督者としての役割を果たすことができ、この重要な役割を通じてCPD を取得することもできます。
CPDの証拠を保管する
CPD の審査で必要になった場合に備えて、CPD の記録を 3 年間保管しておく必要があります。
CPD を記録する方法は、選択したルートによって異なりますが、基本的にほとんどの方が選択するである単位ルートの場合、試験に合格するとMyACCAのサイトからTracker(トラッカー)という実施したCPDを記録するページにアクセスすることができるようになりますので、ここに記録していく形が良いと思います。
CPDを完了させなかった場合
1月1日までにCPD完了を宣言しない場合は、ACCA 資格がリスクにさらされることになると言われています(おそらくいきなり剥奪ということはないにせよかなり厳しい警告が出されることが想定されます)。またしっかりと学習しているかどうかサンプルで調査を受けることもあるようです。
以上CPDについてご説明しましたが、締め切り間際でドタバタしないようにまずは年次計画をしっかりと立てて、計画的に単位を取得することが肝要と言えるでしょう。
CPDの内容は毎年のように更新されておりますので、かならず最新の情報をACCAのホームページで確認するようにお願い致します。
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